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もみ薪っこ
 より長く・より使いやすく・より安心に・より快適にすみつづけるために。

屋外アプローチでの転倒等の防止
玄関には上がり框に段差があるほか、玄関扉の段差、さらに屋外に階段がある住宅もあります。このような場合には、地盤面から室内までの段差を解消するような配慮が必要になります。 屋外スロープの、勾配は1/20いかの緩やかなものとし、幅員は有効寸法で900mm以上とすることが必要です。 設置にあたっては、緩やかな勾配を確保するため、アプローチ部分に敷地の余裕が必要となります。

余裕がない場合などには、玄関上がり框の段差が大きくならないよう配慮が必要となります。

接続する玄関ポーチ部分や中間の平坦部分で車イスを回転場合は、直径1,500mm以上の円が内接する空間を確保しなければなりません。

スロープのくだり端部は、直接道路等に進入しないよう配慮しスロープの開放されている側には、手すりを設置するとともに、手すり子の脚部50mm以上立ち上げ、転落を防止します。

また、冬期間の使用を考慮するとゴム部材などの滑り止めの対策が重要となります。      

屋外階段の、蹴上げは150mm、踏み面は300mm、蹴込みは20mmを標準とし、蹴上げ、および踏み面の寸法はそれぞれ一定とします。

階段の勾配は、単に緩やかにすればよいわけではなく、足が安定して載る踏面寸法と歩幅にあわせた蹴上げと踏面の ハ ゙ランスをとることが重要です。

幅員については、介護を考慮し、有効寸法で1,200mm以上とすることが必要です。なお、回り階段は、高齢者などの歩行が不安定になり危険であることから、避けたほうが良いでしょう。

屋外の手すりは、床面(階段の部分にあっては、踏面の先端)からの高さが700mmから900mmの位置に、連続して設置します。

手すりの径は30mmを標準とし、手すりの壁からの離れは、35mm以上とします。手すりの端部は、床の平坦部分で300mm以上水平に延長し、衣服の袖の引っかかりを防止するため下側または壁側に曲げます。

手すりの部材は屋外での使用を考慮すると、ぬれても滑らず、かつ、耐久性のたかいものとし、触ったときに冷たさを感じない素材であることが望ましいといえます。

ステンレス製よりは木製や樹脂製の手すりが有効です。特に冬期は手すりの重要性が高くなるため十分に検討しなければなりません。

バリアフリー改修でスロープを設置する場合、地盤面から玄関ホールまでの段差が小さく、敷地に余裕がある場合に有効です。

ただし歩行に不安定な場合には、スロープのほうが階段より危険な場合もあるため留意が必要です。

勾配は可能な限り1/20以下にすることが有効であり、冬期使用するためにはロードヒーティングの設置や屋根をかけるなど、積雪や凍結への対策が必要となります。

また、スロープの設置だけでなく、階段を併設することで家族にとっても使いやすくなります。段差解消機は地盤面からの段差が1m程度までの車イス移動に有効です。

乗り降りの方向に注意し、できるだけ車イスがまっすぐ進入できる動線にし、車イスを乗り換える場所に車イス収納スペースを確保します。

階段昇降機は高床住宅など、地盤面から1階床までの段差が大きい住宅で、イスから立ち上がる動作とイスに安定して座っていることができる場合に有効です。

車イスで移動している場合には、乗り換えスペースや、階の上に屋内用、下に屋外用の車イスが必要になります。    

一般的な勾配屋根では、屋根上に雪が積もることや、落雪することによって右図に示すような様々な障害が発生します。

障害の代表例は「すがもれやつららの発生」、「落雪による人身事故」などが挙げられます。

北海道では、これらの障害を少なくするため「フラットルーフやM形屋根」を採用することも多いのですが、排水口を掃除するため屋根に登ったり、箱状の画一化されたデザインを好まない建築主には、受け入れられないこともあります。

このような場合、勾配屋根で屋根を滑落させない屋根を提案することも可能です。ただし、勾配屋根で障害を発生させないためには、「屋根面や小屋裏での断熱・喚起方法」、「滑落を止めるための方法」の2点について十分な技術的検討が必要です。

非滑雪屋根の雪は、常に屋根に載せたままにするのがきほんです。すがもれやつららの発生は、室内の熱が屋根の雪に伝わり、融雪することが原因ですので、小屋裏を換気するとともに、十分な断熱を行う必要があります。

小屋裏の換気は断熱方法・屋根形状に応じて天井もしくは屋根の断熱面積に対して小屋裏換気口の設置が必要です。

断熱については天井断熱の場合300mm(吹き込み用断熱材)以上が必要でしょう。天窓は、長期間、雪が堆積することによる採光障害、融雪水の雨漏れや窓面結露が懸念されるので、採用には注意が必要です。 

雪止め金具の設置方法                   

雪止め金具は、金具の種類によって設置時の強度に違いがみられます。雪止め金具の設置個数は、設置強度が0.6kN/個を超える一般的な雪止め金具の場合、右表に示す個数以上の金具を屋根面に分散させて取り付ける必要があります。

設置強度が0.6kN/個を下回る場合は右表によらないで別途算定します。            

立ちはぜによる雪止めは、屋根雪滑動力によってハゼが破損したり、雪崩状に滑落したりしないよう、事前にメーカーと打つ合わせを行う必要があります。また、小屋裏での断熱・換気不足で融雪水量が多い場合、他の雪止め方法に比べて大きな氷柱が形成されることがあります。

氷柱の形成が予想される位置が冬期間の通路として使用されることがないよう配置計画の考慮も必要です。      

粗面の屋根葺材を用いた非滑雪屋根は、屋根葺材の高くすることによって雪と屋根葺材の摩擦係数を上昇させて滑雪を抑制する技術です。屋根葺材の摩擦係数に対して、著しく急な屋根勾配にすると、雪が滑落して隣地とのトラブルが発生します。

このことから、使用する屋根葺材が雪止め効果を発揮ことが可能な限界の屋根勾配を把握しておく必要があります。

事例集からポイントまで、道建築指導センター発行資料を参考、抜粋。

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